『遺族年金』は、国民年金、厚生年金に加入していれば受け取れる年金の一つ。
でも、何かあった時のもので、50歳アラフィフの自分にとっては、まだあまり関係ないと思ってしまう。
でも、知っているのと知らないのでは、老後の資金計画にも大きく影響しそうだ・・・。
どうせなら、早めにしておいた方がいい『遺族年金』のことを調べてみた。
『遺族年金』は、公的年金の死亡保障のようなもの。
若いころからなんとなく民間の生命保険には加入しているけど、公的年金にも死亡保障的なものが付いていたとは少し驚く。
自分の老後のために加入していると思っていた年金が、自分に何かあったときに、実は、大切な家族の生活を支えるものとしても機能するということだ。
遺族年金は2種類ある。
それはこの2つ。
・遺族基礎年金
・遺族厚生年金
国民年金と厚生年金それぞれに『遺族年金』があるというイメージ。
条件と満たしていれば、
自営業などで国民年金のみに加入していれば、『遺族基礎年金』。
会社勤めで厚生年金に加入していれば、『遺族厚生年金』も合わせてもらうことができる。
それぞれの条件が少し複雑なのだけれども、すごいざっくりだと、
『遺族基礎年金』は、18歳未満の子供がいる場合のみもらえる。
『遺族厚生年金』は、子供がいなくてももらえる。
なに?、『遺族基礎年金』は18歳未満の子供がいなければもらえないのか・・・。
これって、国民年金しか加入できない自営業には厳しい制度。
それぞれについて、
「だれが」、「いくら」、「いつまで」もらえるかをまとめてみた。
1. 遺族基礎年金について
国民年金に加入している人、国民年金(老齢基礎年金)の受給資格が25年以上ある人が亡くなった場合が対象。
「受給資格が25年以上ある人」というのは、国民年金の加入は60歳ですでに済んでいてすでに年金を受給している、または受給の繰下げなどをしていてこれから受給する人。
国民年金は、自営業でも会社員でも加入しているので、ちゃんと納付していればすべての人が対象ということ。
だれがもらえる?
子供がいる配偶者(妻、夫)か、その子供
子供の条件は、18歳未満(18歳になった年度の3/31まで)であること(障害等級1級または2級の障害状態にある場合は20歳未満)。
子供がもらえる場合というのは、例えば、父子家庭で父親が亡くなった場合など。子供が18歳未満で結婚していなければもらえる。
いくらもらえる?
もらえる遺族基礎年金額は、
779,300円(年額) + 子供の人数分の加算
子供加算分は、
・第1子、第2子:各224,300円(年額)
・第3子以降:各74,800円(年額)
例えば、
子供が1人いる場合は、100.36万円(年額):(77.93万+22.43万)
子供が3人いる場合は、130.27万円(年額):(77.93万+22.43万+22.43万+7.48万)
子供がもらう場合は、少しちがって、
子供の人数分の加算が第2子からの加算になり、各子供がもらえる年金額は子供の人数で割ったもの。
例えば、
子供が3人いる場合は、第2子からの加算なので、107.84万円(年額):(77.93万+22.43万+7.48万)
それぞれの子供がもらえる額は、3人で割って約35.95万円(年額)(107.84万/3人)
いつまでもらえる?
遺族年金が支給されるのは、子供が18歳になった年度の3/31まで。
子供が3人いる場合は、それぞれが18歳になった年の3/31で加算分が減額され、第3子が18歳になった年度の3/31で終了する。
(子供に障害等級1級・2級の障害がある場合は20歳まで)
配偶者が再婚した場合や、子供が結婚した場合は終了。
2. 遺族厚生年金について
会社員で厚生年金に加入している場合が対象。
だれがもらえる?
・妻
・夫(55歳以上)
・子供(18歳未満:18歳になった年度の3/31まで)
・父母
・孫
・祖父母
遺族基礎年金は、子供がいないと受給できなかったが、遺族厚生年金は子供がいなくても受給できる。
また、父母、祖父母、孫まで受給対象なのは、厚生年金の強み。
いくらもえる?
もらえる遺族厚生年金額は、
亡くなった人が受給できたはずの老齢厚生年金の3/4の額。
夫が亡くなったときに妻が40歳以上65歳未満で、子供がいない場合、65歳になるまでの間は584,500円(年額)が加算されて受給(中高齢の加算額)
いつまでもらえる?
一生涯受給できる。
・亡くなった時に妻が30歳未満で子供がいない場合、5年間のみもらえる
・子供、孫が受給する場合は、18歳になった年度の3/31まで
・夫、父母、祖父母が受給する場合は、60歳から
遺族年金:日本年金機構
http://www.nenkin.go.jp/service/jukyu/izokunenkin/jukyu-yoken/index.html
50歳アラフィフになったら、『遺族年金』のこともしっかり理解した上で、老後の資金計画をしたいもの。
50代からの人生をもっと愉しくするために。